同一化による自己形成
青年期になるにしたがって、手本の対象もひろがりますが、手本のもつ属性、内容も分化されてきます。
さらに、青年期においては、この同一化現象は、しばしば、なかば意図的、意識的に行なわれることがあります。
しかも、その対象は、世界的に有名な理想の人物というよりは、身近な2、3年先輩といった例が多くみられます。
青年は、こうした手本をしばしば秘密にするのですが、そのさい行なわれる自己形成は、当人にとって涙ぐましい努力といわなければなりません。
あるいは、大学生がはじめて両親のもとをはなれて、寮生活など集団生活を体験した場合・・・
その両親は、子どもの成長ぶりに目をみはることがありますが、これらもまた、自己形成への意欲のつよい時期に、仲間などに同一化した結果であると理解することもできます。
なお、この時期においては、手本に対する反感、不信の感情をもっているさいには、その手本と全体的に、あるいは部分的に、反対の態度を形成することがあります。