情報システムのパラダイム転換 2
もっとも、SISと一口に言っても、人や立場によって想定するニュアンスが異なります。
中には、これから開発する新しい情報システムを何でもSISと呼んで、セールス・トークに使う安易な言い方もあります。
しかし、本来的には「競争相手に対して優位に立つための基盤となる情報システム」といった意味が込められています。
単なる合理化ではなく、仕事の仕方がガラッと変わってしまうぐらいの新しいビジネスや、業務の方法がコンピュータ・システムによって実現する・・・。
そんな企業戦略そのものが、本当のSISと言えるでしょう。
それだけに、それぞれの業種や業態、あるいは企業戦略によって、SIS構築の背景やあり様もいろいろなパターンがあります。
『情報サービス産業白書』1991年版によると、なぜSISを構築するのかという背景については、「消費者ニーズの多様化」が35%と最も多く、次いで「流通構造の変化」が20%と続き、「取引関係の強化」、「規制緩和の促進」、「事業分野の多角化」が10%前後と、分かれています。
その中でも、「消費者ニーズの多様化」を一番の理由にあげている業種は、小売業(百貨店・スーパー等)や電気・ガス、電気機械、繊維・製紙。
同じく「流通構造の変化」は食品加工業と農林・水産業、「取引先の強化」は卸売業と運輸・通信業、そして「規制の緩和」は金融、証券、保険などとなっており、それぞれの業界の事情が反映していることがわかります。