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2010年08月 アーカイブ

情報システムのパラダイム転換 2

もっとも、SISと一口に言っても、人や立場によって想定するニュアンスが異なります。


中には、これから開発する新しい情報システムを何でもSISと呼んで、セールス・トークに使う安易な言い方もあります。


しかし、本来的には「競争相手に対して優位に立つための基盤となる情報システム」といった意味が込められています。


単なる合理化ではなく、仕事の仕方がガラッと変わってしまうぐらいの新しいビジネスや、業務の方法がコンピュータ・システムによって実現する・・・。


そんな企業戦略そのものが、本当のSISと言えるでしょう。


それだけに、それぞれの業種や業態、あるいは企業戦略によって、SIS構築の背景やあり様もいろいろなパターンがあります。


『情報サービス産業白書』1991年版によると、なぜSISを構築するのかという背景については、「消費者ニーズの多様化」が35%と最も多く、次いで「流通構造の変化」が20%と続き、「取引関係の強化」、「規制緩和の促進」、「事業分野の多角化」が10%前後と、分かれています。


その中でも、「消費者ニーズの多様化」を一番の理由にあげている業種は、小売業(百貨店・スーパー等)や電気・ガス、電気機械、繊維・製紙。


同じく「流通構造の変化」は食品加工業と農林・水産業、「取引先の強化」は卸売業と運輸・通信業、そして「規制の緩和」は金融、証券、保険などとなっており、それぞれの業界の事情が反映していることがわかります。


情報システムのパラダイム転換 3

同調査によると、SISに限らず現在構築中のプロジェクトでは、生産・在庫管理システムや営業支援システム、経理・財務管理システムなどと、やはり従来の情報化の延長戦に沿ったものが多いです。


しかし、今後計画中の情報システムでは、経営者支援システムや既存システムの統合、ネットワークの統合、CIMといったものが増え、営業支援は引き続き多いのです。


逆に生産・在庫管理や経理・財務管理、受発注システムが減っています。


つまり、企業情報システムの在り方、管理的なものや受発注のような効率促進を狙いとしたものから、経営者支援、営業支援といった前向きの意思決定を支援する戦略性の高いものの開発。


また、従来からのシステムの統合による整理の方向へと、向かっているのです。


SISという用語が生まれたのは、85年ころのことでしたが、現実にはSISの概念を先取りして、情報システムを進化させてきた先進的な企業がありました。


むしろ、理論は現実を後追いして純化されたとも言えるでしょう。

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