情報システムのパラダイム転換 6
しかし、やがてアポロはセイバーに圧倒されてきます。
アポロは入力データの順序が固定されて操作エラーが起こりやすいため、入力順序が自由なセイバーを旅行代理店が好んで使うようになったからです。
ここにSIS競争の意外な落とし穴があるのです。
セイバーはアメリカを席巻しましたが、ヨーロッパやアジアではセイバー阻止のため、各航空会社による独自のCRS構築が盛んに行われています。
特に日本では、日本航空と全日空がそれぞれ1000億円前後を投資して、CRS構築の真っ只中にあるのです。
情報システムが本業そのものの浮沈を決定してしまう状況を目の当たりにして、とにかく早くネットワークを構築しなければ、航空会社として生き残ることができない現実があるのです。
宅配便やCRSのようなSISは、いわばインフラ(基盤)型のSISです。
他に先行して本格的なSISを構築すれば、社会のインフラになって新規参入の壁は極めて高くなります。
そのうえ、インフラの上にさまざまな付加価値を乗せ、ニュービジネスを展開することの可能になる、典型的なSISといえます。